※本記事は、2022年末〜2023年に私が実際に体験した内容をもとに作成しております。社員の方の退職・退職代行の利用を推奨しているものではありません。
傷病手当金の支給要件や金額は加入している保険等の状況によって異なるため、最新の制度の情報につきましては加入している保険組合の公式情報を確認してください。
はじめに:退職代行を使う人が増えている今だからこそ
2025年春、新入社員が入社前や入社後すぐに退職代行を使って会社を辞めるケースが話題になっています。「甘えている」と批判的な意見もありますが、実際に追い詰められたときに“自力で退職手続きができない”人も少なくありません。
私もその一人でした。正社員薬剤師として働いていた私は、うつ病を発症し、自力で休職や退職を申し出るのが難しい状態に。結果的に弁護士事務所の退職代行を利用し、退職と休職を経て、傷病手当金として約50万円を受給しました。
この体験を通じて、退職代行後に実際どんな手続きが必要なのか、傷病手当金を受け取るまでの流れと現実的な出費など、少しでも参考になればと思い、今回記事にまとめることにしました。
退職代行を使ったタイミングと背景

私がうつ病と診断されたのは、2022年12月29日。 そのわずか2日後の2022年12月31日、弁護士が運営する退職代行を利用しました。そして退職代行の実行日は翌日の2023年1月1日。1月2日が年始の初出勤日でしたが、会社には一切連絡せず、出社もしていません。
私は当時、中途入社で2022年4月からその会社に勤めており、退職代行を依頼した時点では在籍期間は約9ヶ月でした。
弁護士さんからはすぐに退職するのではなく、まずは3ヶ月間休職してから退職することを提案されました。そのため、休職代行も依頼しました。
誤解されやすいのですが、傷病手当金は「12ヶ月以上在籍していなければ受給できない」わけではありません。この記事では、あくまで私が当時受けた説明と実際に経験した流れを紹介しています。
退職代行費用:5万円
休職代行費用:月額3万円 × 3ヶ月=9万円
今回は計14万円かかりましたが、結果的には傷病手当金で補填できました。
弁護士代行を選んだ理由と安心感
インターネットで退職代行に関してみてみると「会社から損害賠償請求される」といった不安を煽る情報も多くあります。
弁護士事務所が運営している退職代行を選んだことで、法律に基づくやりとりや書類作成をすべて任せることができ、安心感がありました。
退職代行を利用した時に弁護士さんから「明日から出社しなくて大丈夫です。会社からの連絡にも出なくて大丈夫です」と言われたときは、本当に心が軽くなったのを覚えています。
傷病手当金を受け取るまでの流れ
診断書の提出と毎月の手続き
休職中は会社からうつ病の診断書の提出をするように求められていました。
診断書の発行は保険適用外で、1通あたり約5,000円もしました(料金は医療機関によって異なります)。3ヶ月間会社に提出していました。
手当金の受給額とスピード
その後、当時の会社の退職が確定したのは2023年3月。そこから約1ヶ月後には傷病手当金として約50万円が振り込まれました。思っていたより支給されるのが早くて驚いたのを覚えています。
なお、傷病手当金の支給額は手取り給与から単純に計算されるものではありません。原則として、支給開始日以前の標準報酬月額をもとに算定されます。私が受け取った約50万円という金額は、あくまで私自身のケースです。
傷病手当金の支給額は手取り給与から単純に計算できるものではないです。原則、支給開始日前の標準報酬月額をもとに算出されます。今回の50万円はあくまで私自身のケースです。
傷病手当金支給までにいくらかかったのか?

ここで、退職から受給までに実際かかった支出を下記にまとめておきます。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 退職代行費用 | 5万円 |
| 休職代行費用 | 3万円 × 3ヶ月 = 9万円 |
| 社会保険料 | 約5万円 × 3ヶ月 = 15万円 |
| 診断書 | 5,000円 × 3ヶ月 = 15,000円 |
| 診察・薬代 | 約3,000円 × 3ヶ月 = 9,000円 |
| 合計 | 約296,000円 |
確かに、傷病手当金50万円で結果的には補填できましたが、貯金から上記の金額を捻出したので結構しんどかったです。
その後の働き方にどうつながったのか

正社員として仕事をしていてうつ病になってしまったことで、「正社員に戻ること」に抵抗を感じるようになりました。
最初は正社員の薬剤師の求人を探していましたが、正直また同じことを繰り返してしまうのではないかと不安でした。
改めて自分が薬剤師を目指した理由を考えたとき、「白衣を着た仕事がしたかった」、「仕事はお金を得る手段」くらいにしか思っていませんでした。正直、正社員じゃなくてもいいなと思いました。
そこで「派遣薬剤師」に興味を持ちました。実際に派遣薬剤師として働いたら、残業はほとんどなし・ミスマッチが少ない職場を条件に選べる現在の働き方は、自分の自信にもつながりました。
派遣薬剤師を選んで良かったと心から思いました。
退職代行を考えている人へ

退職代行を使うことに「逃げ」や「悪」というイメージを持たれることもありますが、限界まで頑張ってしまった人にとっては、「回復の第一歩」になる手段だと私は思います。
世間では、退職する時は対面で伝えるのが礼儀といった感じですが、頑張って辛くて限界の人には無理に対面で退職を伝えなくてもいいと私は思います。
もちろん、退職代行を安易な判断で使っていいものでは無いですし、退職を推奨しているわけではありません。もし利用するなら、事前に仕組みや出費はしっかり把握しておくことが後悔なく進めることができると思います。
今回の記事が「退職代行を使って辞めたらどうなるの?」と知りたい方の参考になればうれしいです。


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